◯帯のデザイン
デザインは、大きく広がった投網、それに掛かったか、掛かりそうになった鯉が一匹。
着物・日本の文様で「鯉」といえば、「荒磯」(あらいそ、ありそ)柄が有名です。
荒波に鯉が跳ねる文様を思い浮かべます。室町時代に大陸から伝わった名物裂の一種です。

「鯉」は登竜門の故事
「黄河にある竜門というところには、激しい急流があり、
そこはほとんどの鯉は遡ることができないが、さかのぼった鯉は龍になる。」。
立身出世の意味を持ち、鯉のぼりもこの故事にちなんでいると言われています。
そんな鯉を掴むデザインの袋帯です。
古来から人間の身近にあったもの、力強さ、生命力、神秘さの意味もあり、吉祥文様の一つです。
◯帯の織組織(織り方)について/紹巴織
この帯の織組織は、『紹巴織(しょうはおり)』と言います。
細い経糸を緻密な緯糸で包み込む様に織り上げる織り方。
約4cm間に一色あたり100回近く筬を打ち込むことで緻密な表現に優れています。
◯作楽シリーズ
となみ織物の五代目が制作する帯シリーズ、作楽(さくら)。
コンセプトは、つくることを楽しむことで、身につけられる方にも、楽しさを感じて頂きたい。
そんな気持ちを元に制作しています。
また、このシリーズの特徴は、通常のとなみ帯には無い様な柄いきや配色が多く、
ひと目見れば『作楽?』と感じて頂ける個性的な帯ばかり。
帯は着物姿の顔とも、言われていますので、この帯が『私にとって大切な一本。』。
そのように感じて頂ければ、と思っています。
◯帯の本仕立て・制作について
発送はご注文を頂いたのち、検品⇒本仕立て、発送(約3週前後)となります。
図案、意匠図、糸染め、織、検品、縫製等、全て日本国内での制作となります。