【7月末 貴船/気温は25℃】
7月は嵐のようなモノづくり月になりました。
38〜40℃を前後する毎日ですので、そのモノづくりはほとんどが夏や単衣物。もちろん、秋や冬が来るのは頭では分かっているのですが、どうしても薄く、軽く、そんなモノづくりが浮かんできます。
総紗縫・上品綟・夏しぼなどとなみ織物の夏定番のモノづくりから、派生して様々な織組織が誕生しています。まだ試験織段階ですので、帯ではお見せすることはできませんが、今あげた織組織の派生として1つないし2つは新しい形が徐々に形になってきています。
さらに仙福屋限定となる予定ですが、真夏ものとして、浴衣のモノづくり要望も数多く頂き、それらも少しずつ具体化しています。生地からになるので、今まで自分たちではほとんど着なかった浴衣にも袖を通し、検討を始めています。
並列してさまざま進んでいますが、早くも8月。ここからは、となみ織物の下半期が始まります。
7/1 祇園祭
7月といえば、祇園祭の月です。
実はとなみ織物でも祭りをテーマにした帯を過去、
技術的な部分は、今見ても圧巻です。
下記でも書きましたが、今はこの技術を使って、
︎帯の紹介(縦動画バージョン)
https://vt.tiktok.com/
7/3 動物柄シリーズ
社内も夏や単衣モノづくりが盛んです。
紹巴織で制作している、通称動物シリーズ。
従来のとなみ織物の帯しか知らない方からすると、
今回は祇園祭の帯を取り上げましたが、
動物シリーズの先駆け『楽園 ンゴロンゴロ』
→ https://youtu.be/KDoqgCldIgU
7/ 9 ペイズリー/八寸名古屋帯
iKat(イカット)からはじまり、Kilim(キリム)に続くペイズリー柄シリーズ。
帯としては4〜6柄くらいを一塊として、配色を着物等に合わせて、それぞれ製織していこうと思っています。
織組織は『異文織』。それをベースに織の上げ方や素材に変化をつけることで、どこまで一つの織組織の表現力を引き出せるか?そんなチャレンジもあるモノづくりです。
織自体は結ばれた方から絶賛をいただくほどで、真夏も含めたオールシーズン仕様。さらに浴衣まで結ぶことができる、登場シーンの非常に多くなる帯。
まだかなり途中で形にはなっていませんが、この後はバティックが続きます。
この異文織で制作する八寸名古屋帯のシリーズは、糸・織・意匠図を組み合わせるパズルのようなモノづくりです。一柄作るのに、袋帯と同等以上に労力を使ったり(なかなかそう感じてもらえませんが・・・)、なかなか大変です。そこを楽しみながら、続けて作っていきたいと思います。

7/11 あまみーいろ八寸帯
続いても八寸名古屋帯。この帯のベースも異文織。
ただし、緯糸にあまみーいろと同じ糸を使うため、文様というよりも風合いや空気感を大事にしているモノづくりです。いい柄であっても、あまみーいろの空気感が作れない配色や織は全て却下。
柔らかな奄美大島の空気感を纏う帯、書くとそう難しくないですが・・・。まず想像で配色・紋作りして、試験を織った段階まで判断し難いため、紋作り→配色、やり直し・・・。と完成までの時間が異様に掛かっています。
それがモノづくりの勉強になっていますが、『いつ上がる?』という現場からの声には、ほとんど応えられていません(苦笑)。
雑談コーデ 浴衣
仙福屋もしくはとなみ織物がつくる浴衣です。
他が作っているものを今から作っても仕方がないため、デザイン・色、生地などどこまでするのか?どんなものがまず受け入れられるのか?
いろいろと手探り状態です。
その中、まず襦袢でも制作したアリス柄を使って制作した、浴衣です。かなり個性的かな、と思っていました浴衣では普通に受け入れられていたので、いまは様々試してみたいと思っています。
前編
後編